食べてe(イー)もの 「カロリーを気にしなくても、無理なく、健康的にダイエット!」
2021年10月15日
こんにちは!大雄会ルーセントクリニックで管理栄養士をしている西村友里です。
現在は育児をしながら「食べてe-diet(イーダイエット)」のオンラインサポートをしています。
●難しいカロリー計算をしなくてもダイエットは成功する!
体重を落としたい、と考えた時、頭に浮かぶのが「カロリー」だと思います。
カロリーがないと私たちは生きていけないので、私たちのガソリンのようなものです。
まず基本知識として、1ℓの水を1℃上げるために必要なエネルギーを1kcal(キロカロリー)と言います。
そして、体脂肪1kg消費するのに必要なエネルギー量は7,200kcal程度です(カロリーと言っていますが、正しくはキロカロリーですね)。
とはいえ、体重の増減と結びつけることはなかなか容易ではないですよね。
また、ヒトの体の仕組みは数字以外の複雑な因子によっても変化し、作用されています。
私は「食べてe-diet(イーダイエット)」 でオンラインサポートをマンツーマンで行っていますが、カロリー計算を用いて食事指導をしたことは一度もありません。
コロナ禍の中、ずっと家にいることで体重が増えてしまった、という方も多いと思います。
難しいカロリーを気にしなくても無理なく健康的にダイエットをするヒントをお伝えできたらと思います。
●カロリーばかり気にすると太りやすくなってしまう可能性もある
まずよく言われているのが、飲食からの摂取カロリーが消費カロリーを上回ると体重が増えていく、ということです。
もちろん、理論上、これは正しいです。
昔運動をしていた時はたくさん食べていても太らなかったのに、運動をやめた途端、どんどん体重が増えていった、という話はよく聞きます。
私もざっとおおまかにカロリーを見たりすることはありますし、イメージをお伝えする手段として、カロリーをお伝えすることはごくたまにあります。
ですが、だからと言ってカロリーだけを見て食事を選ぶことは危険です。
主にエネルギー源(カロリー)となるのが、糖質、脂質、たんぱく質ですが、それをうまく利用させるためにはビタミンやミネラルが必須です。
また食物繊維やフィトケミカル、その他食べ方や食べる時間など、複雑に絡み合って、私たちの「体質」が出来上がります。
これを無視してカロリーだけで考えてしまうと必要な栄養素が摂れなくなり、太りやすくなってしまいます。
●カロリーではなく、「バランス」を見極める
よく、バランスが大切!と言われますが、それが難しいのに・・・と思いますよね。
ポイントは、まず一食のうちに、主食(糖質源となるごはん、パン、麺類など)+主菜(タンパク質源となる肉魚卵大豆製品)+
副菜(ビタミンやミネラル源となる野菜や海藻、きのこ類)があるか考えます。
例えば朝食の場合、ごはん+具沢山味噌汁(大根・玉ねぎ・ワカメ・きのこ)+納豆もしくは卵とします。
具沢山というのがポイントです。野菜や海藻、きのこ類はたんぱく質源である主菜の2~3倍が目安です。
別の場合は、ごはん+肉か魚料理+野菜料理2、3品という組み合わせ。
肉や魚の量は一食当たり、片手の平に乗るくらいが目安。
肉類は食べすぎると、体内で毒素を発生しやすく、無毒化するために肝臓や腎臓を働かせすぎることや、脂質の質もあまり良くないので、主菜については週の半分以上は魚や大豆製品のみの日を作りましょう。
●単品ものはどうするか?
麺類や丼ものも基本は同じように考えます。しかし、糖質が多くなる可能性が高いので、要注意です。
例えば蕎麦の場合、カロリー重視で考えるならざるそばを一番に選ぶでしょう。
天ぷらそばや山菜蕎麦、月見そばなど具が入っているものの方が当然カロリーは高いです。
しかし、何かしら具材が入っていた方が血糖値の上がり方が緩やかになることに加え、ビタミンやミネラルも補給できます。
ここでのポイントはなるべく食物繊維が豊富な野菜やワカメなどの海藻が入っていること。
野菜の小鉢などを別で食べることも選択肢の一つとして良いですね。
●余計なものが入っていない「本物」を見極める
加工品を選ぶ時もあるでしょう。その場合は表示をしっかりと見る癖をつけましょう。
例えばお菓子の場合、砂糖はダイエットには天敵ですが、それよりも気をつけたいのがぶどう糖果糖液糖やアスパルテームなどの人工甘味料。
そして「糖質オフ」や「カロリーオフ」と書かれたお菓子を見ると、それならこっちを食べようと思うかもしれません。
ですが、人工的に作られたものは体がうまく対処できなかったり、カロリーがないということは身体が満足しないということ。
また何か食べたくなってしまう可能性も。
入っていない栄養を補うために添加物が多く入っている可能性も高く、栄養不足になる上に余計なものを体に入れることにもなります。
その他、トランス脂肪酸を多く含むマーガリンやショートニングよりもより自然なバターを選ぶなど、なるべく自然に近いものを選ぶ、これも大きなポイントです。
これらのポイントはまだまだほんの一部ですが、コツを抑えれば一生ものの自分なりのダイエット法ができあがります。
もちろん、主治医の先生の指示があるのならそれに従ってください。
またもし自分だけのダイエット法を身につけたいのであれば私たちがお手伝いします。
複雑な要因が絡み合って、私たちの体は出来上がっていきます。カロリー計算をするよりもそれ以外からみた方がダイエットの近道になる場合もあります。
そしてそれが結果的にカロリー減に繋がることも多いです。ちょっと視点を変えて食事を選んでみてはいかがでしょうか?
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【プロフィール】
管理栄養士 西村 友里
1983年愛知県生まれ。
大学卒業後、400床の大規模総合病院にて約7年勤務し臨床の現場に携わる。
入院棟、外来棟にて入院患者様向け個別栄養指導、病棟での回診を担当し生活習慣病全般の改善を実施。
病院退職後に、マクロビオティックや栄養学を基礎としている料理教室に講師として6年間勤務。ファスティング資格。
現在は育児に専念しながら、大雄会ルーセントクリニック「食べてイーダイエット」のオンラインサポートを担当し食習慣改善指導を行っている。
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