食べてe(イー)もの 「「飲む点滴」甘酒を、美容と健康に活用しよう!」
2021年8月27日
こんにちは!大雄会ルーセントクリニックで管理栄養士をしている西村友里です。
現在は育児をしながら「食べてe-diet(イーダイエット)」のオンラインサポートをしています。
●選ぶなら、米と米麹の甘酒
発酵ブームの昨今、以前よりも甘酒を利用していらっしゃる方は多いのではないでしょうか。実は、ダイエットにも美容にもうれしい効果がたくさんです。
甘酒には、酒粕を原料に作られるタイプと、米と米麹を原料に作られるタイプの2種類があります。
酒粕のものは砂糖で甘味がつけられ、アルコールも残っているものが多いのに対し、米と麹のものはお米の甘さのみでアルコールも入っていません。
どちらも「甘酒」と表記がされていますが全くの別物なんです。見分け方は原材料を見れば簡単。酒粕が表記されているか、米と米麹のみが表記されているかですね。
どちらもそれぞれ健康効果がありますが、ダイエットや美容、健康に向いている甘酒は、米と米麹のみから作られるタイプ。
今回は、私も大好きなこちらの甘酒に絞ってご紹介します。
小さいお子様から妊娠中、授乳中、アルコールが苦手な方までどなたでも飲める甘酒です。お米と麹のみですが、とっても甘いのにびっくりしますよ。
●甘酒は美容効果も期待できる、天然の飲む点滴!
麹を原料に作られる甘酒は発酵させて作られます。
「飲む点滴」とも呼ばれていて、糖質をはじめアミノ酸、ビタミンやミネラルなど体に必要な栄養素がたくさん詰まっています。
しかも、発酵の段階で糖質はブドウ糖に、たんぱく質はアミノ酸の形に分解されており、食物からしか摂ることができない必須アミノ酸もしっかり含まれています。
今の季節、夏バテでご飯が進まない、という時もありますよね。
そういう方には、栄養価が高く、すぐに吸収されてエネルギー源になる甘酒はとてもおすすめです。
甘酒はもともと夏の飲み物であり、俳句では夏の季語。実は江戸時代から幅広く飲まれていた栄養ドリンクなのです。
また、それ以外にも、麹にはコウジ酸と呼ばれる成分が含まれ、メラニンの生成を抑えシミ予防にも効果があります。
オリゴ糖も含まれていて食物繊維も豊富。腸内環境改善の効果もあるので、免疫力アップにもぴったりです。
さらに、GABA(γ‐アミノ酪酸)というアミノ酸が含まれており、リラックス効果や安眠効果、血圧を下げる効果が期待できます。
GABAの生成にはビタミンB6が必要ですが、甘酒にはビタミンB6も同時に含まれているので一石二鳥の飲み物といっても過言ではないでしょう。
●そのままでも、凍らせても、料理の甘みにも。
市販のものにはストレートタイプと濃縮タイプがあります。
甘酒をそのまますぐに飲みたい方はストレートタイプを。甘さを実感できますよ。
そして、色々な使い方をしたいという方には濃縮タイプがオススメ。こちらは水で薄めて飲むのもよし、豆乳や牛乳で割って飲むのもよし、アレンジは自由自在です。
お米の粒が苦手な方は、粒の無いタイプも売られていますのでお好みで選んでみてくださいね。
今の時季は冷凍もおすすめ。
製氷皿に甘酒を入れて凍らせておき、暑い時にパクッと口の中に入れるとアイスやシャーベットの代わりになります。
保存する際も、冷凍庫に入れておけば長期間日持ちします。糖度が高く、カチカチにならないので使う時も使いやすいです。
特にオススメは手作りジェラート!凍らせた甘酒と果物をミキサーなどで攪拌すれば、即席ジェラートになります!スムージーに入れても飲みやすくておいしそうですね。
お料理にだって使えます。
お砂糖やみりんの代わりに煮物にもOK。私は甘味噌などの味噌ダレを作る時に甘酒をよく使います。こっくりとした深みのある甘みでおいしいですよ。
●簡単手作り甘酒で、いつでも生きた麹菌を摂取しよう。
甘酒は一日あれば自宅で簡単に作れます。市販のものは加熱殺菌されているので良い菌が失われていますが、手作りすればいつでも生きた麹菌が摂取できます。
作り方は簡単。
一合のお米に対し、360mlの水でご飯を炊きます。炊き上がったお粥に180mlの水を加え温度を下げます。
ほぐした米麹を加え、そのまま炊飯器の保温の状態で約8時間放置。この時、蓋を半開き状態にしておき、布巾をかぶせておきましょう。
途中一回かき混ぜると発酵が進みやすいです。
ヨーグルトメーカーでも、60℃で8時間に設定すると簡単に作れます。
60℃以上にしてしまうと麹菌が死んでしまい、甘酒ができなくなるので気をつけましょう。
冷めたら冷凍庫で保存がベスト。冷蔵庫では発酵が進んでしまい、酸っぱくなってしまいます。
おいしい甘酒で一点気をつけたいことは、飲みすぎてしまうこと。
いくら健康的な飲み物といっても糖分が高く、吸収が良いということは血糖値も上がりやすいです。一日にコップ一杯で充分ですよ。
甘酒の効果、いかがでしたか?飲み物やアイス、さらに調味料としてなど、普段の食生活に取り入れやすいと思うので、自分に合った形で健康に役立てましょう!
ASMITAS | 情報マガジンmitasDays | 東邦ガス
【プロフィール】
管理栄養士 西村 友里
1983年愛知県生まれ。
大学卒業後、400床の大規模総合病院にて約7年勤務し臨床の現場に携わる。
入院棟、外来棟にて入院患者様向け個別栄養指導、病棟での回診を担当し生活習慣病全般の改善を実施。
病院退職後に、マクロビオティックや栄養学を基礎としている料理教室に講師として6年間勤務。ファスティング資格。
現在は育児に専念しながら、大雄会ルーセントクリニック「食べてイーダイエット」のオンラインサポートを担当し食習慣改善指導を行っている。
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