食べてe(イー)もの 「暑い夏には、エイジングケアもできるトマトで熱中症予防をしましょう!」
2021年8月17日
こんにちは!大雄会ルーセントクリニックで管理栄養士をしている西村友里です。
現在は育児をしながら「食べてe-diet(イーダイエット)」のオンラインサポートをしています。
●トマトはダイエット向き?
夏になると、食卓にのぼる回数が増えるトマト。
一時期、ダイエットに向くと情報が流れるや否や、店頭からトマトをはじめ、トマトジュースやトマトケチャップまで売れ行きが好調になったことがありました。
覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本日はそのトマトについてお伝えしたいと思います。
まずダイエットに向くのか、結論から言いますと、向く人もいるし、むしろ逆効果になる人もいます。
食材は一つの栄養素で簡単に良し悪しを決めることはできません。
多くの成分から一つの食材が出来上がっているので、様々な角度から見ないと効果が得られるどころか、体調を崩すことにもなりかねません。
うまく自分に活用するために、本日はトマトの特徴をしっかりつかんでいきましょう。
●リコピンの抗酸化力がエイジングケアに効果的です
トマトを栄養学的な視点から見たときに有名なのが、フィトケミカルの一種である赤い成分「リコピン」です。
何となく体に良いイメージがある方も多いかと思います。フィトケミカルとは第七の栄養素とも呼ばれる食物の色や香りなどの成分で、体に対する効能がとても高いです。
リコピンは、ビタミンAの仲間であるカロテノイドの一種で、抗酸化力がとても優れており、ビタミンEの100倍とも言われています。
抗酸化作用が高いということは、体のサビを取り除いてくれるということ。体に溜まってしまった活性酸素を取り除く働きで、
生活習慣病予防やエイジングケアにも効果が期待できます。
また紫外線に強く、メラニンの生成を弱める働きもあるため、シミやそばかすを予防してくれるなどお肌にもいい効果がありますよ。
日差しが強くなるこれからの季節にうれしい食べ物ですね!
●トマトは熱中症予防や暑さ対策に最高の食材!
トマトにはこれからの季節にうれしい効果がもう一つあります。
皆さんは、暑くて仕方ない時、アイスクリームを食べますか? それとも冷たいジュース?
実は甘いものを摂取すると、体の浸透圧の関係から糖分によって水分が奪われてしまい、喉が余計に乾いてしまうのです。
そういう時にこそトマトの出番。夏野菜の一つであるトマトは、その約94%が水分ですから、体の熱を取ってくれる効果が大いに期待できます。
穏やかにスーッと身体を冷やし、ビタミンやミネラルも同時に補給できるトマトが暑い時にはオススメです! 熱中症予防や水分不足に上手に活用しましょう。
しかし、元々冷え性の方や一日中冷房の中にずっといてあまり動かない方、常に手足が冷えている方は、あまり食べ過ぎないように注意してくださいね。
ダイエットや美容を意識して積極的にトマトを食べていたとしても、体がどんどん冷えてしまい、代謝が悪くなってむくんだり、
かえって太りやすくなる可能性があります。
また冷えて血流が悪くなることで、貧血や疲れやすくなるなどの不調につながることも。
特に女性は男性に比べて元々筋肉が少ないため、身体が冷えやすい傾向にあります。トマトに限らず、水分の多い夏野菜の食べすぎには気をつけましょう!
●リコピンの抗酸化作用を高めるには、油と加熱がポイント
リコピンの効果を最大限に発揮させるには、油と一緒にとること、加熱することです。
いずれも抗酸化効果が倍増します。トマトスープやラタトゥイユ、トマトの炒め物なども良いですね!
また、体を冷やしたい方は、生のまま食べるのがオススメです。
特に子供は体温が高いので、夏はトマトを積極的に食べさせてクールダウンさせてあげるのも良いですね。
全ての食べ物には様々な側面があり、人の身体も10人いたら10通り。自分の身体と食材の特徴をしっかりと理解して、上手に付き合いながら健康になりましょう!
ASMITAS | 情報マガジンmitasDays | 東邦ガス
【プロフィール】
管理栄養士 西村 友里
1983年愛知県生まれ。
大学卒業後、400床の大規模総合病院にて約7年勤務し臨床の現場に携わる。
入院棟、外来棟にて入院患者様向け個別栄養指導、病棟での回診を担当し生活習慣病全般の改善を実施。
病院退職後に、マクロビオティックや栄養学を基礎としている料理教室に講師として6年間勤務。ファスティング資格。
現在は育児に専念しながら、大雄会ルーセントクリニック「食べてイーダイエット」のオンラインサポートを担当し食習慣改善指導を行っている。
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